8.日記を書き終え、サンジの心には苦味混じりのしょっぱさがじんわりと
決まれば早いもので、挙式まで僅か1週間です。その短い期間、サンジは幾度となく抵抗を試みました。ですが、なかなか思うとおりに話が進まないのはどうしたことでしょうか。
側近のイガラムに訴えましたところ、
「…もしや王子がお嫌いなのですか?」
それはそれは悲しそうな顔をされました。
好きとか嫌いの問題じゃなく、王子は男で自分も男だからそんなことは考えられない。倫理観や常識はさておき、普通同性同士で結婚などしないだろう。生産性はないし、何より大切なのは、まず本人同士が望んでいないことだ。と、筋道通して説明しても、
「ならば大丈夫!今から考えればよろしいのです!それに結婚を望んでいないなど、そんな哀しいことをおっしゃらないでください…。同性であるということは、そんなにも罪なことなのでしょうか。愛はそれほど無力なのでしょうか」
だから全然大丈夫じゃなくて、そんなことは考えたくない。愛とか罪とかもうわけがわからない、そう申しましても、
「私はけっしてそうは考えませんし、たとえ同性同士であっても、そっと目を開けば、そこには希望の星が輝いているはずです。それに、私の口から申すのはなんですが、王子は大変ご立派な方です。お生まれになったときから、それはそれは賢くあらせられました。実はご出産の際、お后さまが3回、たった3回大きく呼吸されただけでするりとお生まれになったのです。母君のご負担にならないようにと、きっと王子が気遣われたに違いありません。ああ、なんとお優しい…っ!生まれながらに、そんなことが出来る方が他にいらっしゃいましょうか!けして贔屓目ではありますまい!その後も健やかにお育ちになられ、男丈夫と申しましょうか、いえ、ちょっとばかりお腹がゆるいときもございましたがそれも解決済みですし、しかも類まれなる運動神経をお持ちで、なんと、驚くことに生後10ヶ月目で歩かれたのです!幼いながらもしっかりと大地を踏み締めたあのお姿は、今思い出しても王たる者の片鱗が!おおお、素晴らしい…っ!取り乱して申し訳御座いません…。随分と昔のことですのに、つい先日のことのように…。話は戻りますが、それからというもの、王子はすくすくとお育ちになって、離乳食も好き嫌いをいわず、なんでも良く召し上がられて、また王族という高貴な生まれですのに、その性格は気さくで自由奔放、型に囚われない非常に男らしい方で、付き人がいないと何処へいってしまうかわからないという、いえ、けっして迷子というわけではございませんが」
と、訊いてもいないことを、時には涙を零しながらに延々と語られ、サンジはどうしてよいかわからなくなってしまいました。何をいっても彼に伝わる気がしません。
彼の話を鵜呑みにするわけではありませんが、そこまで大切に育ててきた王子に、女性ではなく男をあてがおうとする彼の気持ちが、まったく理解できませんでした。
そして姉とつまらないことで喧嘩になりました。
きっかけは本当に些細なことで、売り言葉に買い言葉というのもアホらしいくらいです。
「あら、じゃあちしも言わせてもらうけど」
ボンクレーはサンジにビッと指を突きつけ、
「あんただってホントはオカマじゃないのよーう!誰にもらったか知らないけど、ひとりだけ高価なドレスなんか着ちゃってさ、人のことさんざオカマオカマオカマって、ずっとオカマ呼ばわりしたくせに、実はあんたも乙女だったわけねい」
そういって高らかに笑いました。
「ガッハッハ!あんたも乙女なら四の五の言わずに王子と結婚すりゃいいじゃなーい?どうせ最初からそのつもりだったくせに。いやだ、いまさら照れてるわけ?乙女の恥じらいってか?ンッガッハッハ!乙女上等玉の輿上等!!」
「……この」
サンジの額がビキビキと音を立てて、いきなりボンクレーの尻を蹴り上げますと、
「…言いやがった。言ってはならぬことを、よくも言いやがったなコンチクショー!てめぇなんかと一緒にするな!俺ァオカマじゃねぇっ!誰が乙女だクソ野郎!」
半泣きで怒鳴りました。
「痛いわねいっ!」ボンクレーは尻を押さえて、
「図星だから怒るわけ?仲間でしょ?ねえ、仲間なんでしょ?あんたも乙女よね?」と笑いながら、くるくる回りながら攻撃を避け、
「だからいうんじゃねえってば!!」サンジが頭から湯気をたてて怒鳴りますと、ボンクレーの顔面で見事な蹴りが炸裂しました。
「ちょっとは強くなったみたいねい…。嫁ぐ前に決着つけとく?」
ぽたぽたと鼻血を垂らしてサンジを睨み付けます。
「ガキん頃はてめぇにやられっぱだったけどな。そのままだと思うんじゃねぇぞ」
「やだ、生意気なこというようになって」
二人の脚がふわっと舞い上がると、
「それと、ついうっかり聞き逃しそうになっちまったけど」
それは鞭よりも早く、目にも止まらぬ速さで、
「嫁ぐとかふざけんな!俺ァ嫁じゃねええええ!!」
サンジの怒声と共に、宙でバチバチと激しい火花を撒き散らしたのです。
壮絶な兄弟喧嘩は決着がつかぬまま、城の石壁に8つの穴をあけて、ふたりの身体にも大きなダメージを残しました。
城の専属医師であるドクターくれはが二人を診察しました。
一通り診察が終わりますと、片手に酒瓶を持って、
「ふん。つまらないことで怪我なんかしてんじゃないよ。あんたら、親にもらった身体をなんだと思ってるんだい。馬鹿だね、ほんとに。やれやれ、馬鹿の面倒見るのも容易じゃないねぇ」
そういって、グイッと酒を口に含みました。
「…手間をかけたのはすまねぇ。だが」
「マジで痛かったわねい。あんたの治療…」
うっかり死ぬかと、とどめをさされるかと、殺されるかと思った、二人が口々にそういいますと、「ひひひ、痛いのは生きてる証拠さね」彼女が笑って、そうこうしているうちに、継母であるイワンコフがやってきました。
「ヴァターシの子供らが世話になったワッキャブル」
継母はドクターくれはをまじまじと見ました。
「ヴァナタがドクターくれは?いろいろ噂は聞いてるけど」
「あんたは誰だい?」
「名乗るほどのもんじゃないけど…」
エンポーーーリオ・イワンコフ!
ヒーハー!と、継母は大仰なポーズで高らかに笑いました。何が可笑しいのかサンジにもボンクレーにもさっぱりです。
ドクターくれはは大きな顔をまじまじと見て、
「へぇ。あんたが奇跡とやらを起こすのかい」
「あら、ヴァターシのこと知ってた?んー、んふふ、奇跡ねぇ、そんなのに必死で縋るのは大馬鹿者だけ!」
またポーズをとるイワンコフと一緒になって、楽しそうに笑いました。
「ひひひ、意外と気が合うねぇ」
サンジは意味がわかりません。そこで二人が笑う意味、そして継母には自分が知らない何かがあるのでしょうか。
とりあえず「奇跡?なんだそれは?」疑問をそのまま口にしてみました。わからないことが多すぎます。
「さて、叶わぬ夢を見ることかねぇ。あんたら、また怪我したら今度は弟子に診させるからね。出来の悪い弟子だけどあんたらには充分だ」
「弟子?」
「そう。トナカイだけど鼻が青いよ」
ドクターくれはが、また、ひひひと笑い「心配ないさね。あんたらは不肖な弟子の実験台ってわけさ」
「まてよ、ばあさん!人間じゃねぇんか!」
「なんで鼻が青いわけ!?実験台って、随分ひどいババアじゃなーい!」
二人が突っ込みをいれますと、ドクターくれはは猛烈な蹴りで二人を壁まで吹き飛ばして、
「口の聞き方に気をつけな。あたしゃまだ花の130代だ。若さの秘訣を知りたいかい?」
クイッとくねらせた腰に手をあて、ニヤリと笑ったのでした。
そして肝心の王子ですが、彼はムスッとした顔で「もういい」と素っ気なく言い放ちますと、ごろりと草叢で横になってしまいました。
天気のいい、ある午後のことです。あまり人の立ち入らない裏庭には青い花が咲き乱れていました。
王子の隣に腰を降ろしますと、
「バカめ。最初から投げてかかるつもりか。てめぇの人生に係わる重要な問題だぞ」
ですが、彼はサンジに一瞥もくれず、
「奴らは、たとえ相手が男だろうとイボイノシシだろうと、俺が結婚さえすりゃ安心すんだろうさ。どうしても嫁が欲しくてわざわざあんな舞踏会まで盛大にやりやがったくらいだ。だからもういい。ほっとけ」
横を向いてふて寝です。
「俺はイボイノシシと同列かよっ!」
お約束で怒鳴ってから、サンジは王子に優しく語り掛けました。
それはそれは優しい声で、王子の背後からゆったりとした口調で囁きかけます。
「なァ、お前の兄弟っていつ生まれるんだっけ?弟かな?俺的には可愛い妹がいいけど、どっちにしてもめでてぇよな。ほら、俺には兄だか姉だかわからんような兄弟しかいねぇからさ、本当は妹か弟が欲しかったんだ。可愛いに決まってるし、俺もいっぱい可愛がってやりてぇ。こんなてめぇの状況ってすごく恵まれた環境だろ?王子だし、兄弟出来るし、母親は似ても似つかぬほど美人だし。なのに、なんでてめぇは機嫌が悪いんだ?俺と結婚させられるから?まさか、やきもち妬いてるなんてこたァねぇよな?」
すると王子は薄目をあけて、
「アホ。兄弟が出来ることになんの不満もねぇ。むしろ願ってもねぇことだ。俺が今までどんなにかまわれてきたか、お前知ってるか?そりゃもう、うっとおしく何処まででもついてきやがって、『おひとりで歩かれてはいけません。巷には王子に害をなす悪い奴らが』って、そんなやつらは弱くて話にもならん。それに『また迷子になったらどうするのです』、迷子?ふざけるな!誰が迷子になんかなるか!『王子、忘れ物です。腹巻をされなくては。お腹を冷やされては』って、いつまでガキ扱いするつもりだ!過干渉も甚だしいってんだ!」
兄弟ができれば少なくても干渉が半分になる。面倒そうな口ぶりで説明しました。
それでもサンジはニヤニヤと笑っています。
「ふーん。無理しなくていいのに」
王子が振り返ります。
「王子王子って、かまわれなくなると寂しいんじゃねぇの。誰だって小せぇガキの方が可愛いに決まってるしな」
眉がピクッと上がりました。
「次期国王の座が危うくなるとか」
ピクピクッと動いて、
「お家騒動勃発か?」
サンジの胸元を掴み、グイッと引き寄せて、その青い目を威嚇するように睨み付けました。
「…だまって聞いてりゃ。いいか、俺は国王とかまったく興味ねぇ。欲しいというならくれてやる。だが、必要以上にかまわれるのが我慢できねぇだけだ!」
「で、結婚でもすりゃ、もう側近からかまわれねぇとでも?」
「さあ?だが、少なくともあんな茶番のような舞踏会に出なくて済む」
「想像以上のバカだな、てめぇは…」
サンジもその胸倉を掴んで、
「だからって、言われるがままに男と結婚なんかするってのか?バカすぎる!平和ボケで目先だけの考え無しもいいとこだ!この、大馬鹿クソ野郎めが!」
大声で怒鳴りますと、
「ろくに知りもしねぇで勝手に決めつけるな!てめぇに何がわかる!」
そう怒鳴ってから、ふと思い出したような表情で、
「あ、そうか。別に結婚するだけならてめぇじゃなくてもいいわけだ。大臣のひとりが、旬のオレンジのように可愛く明るく、小悪魔のように狡賢いと、べた褒めで俺に薦めてきた女がいたな。そうかアレでもいいわけだ。しかもふつーに女だしな」
二ヤッと笑いますと、サンジの巻いた眉がピクっと上がりました。
「オレンジ?」
「そうだ。小悪魔のような」
「明るく?可愛い?」
「というよりも狡賢い」
「……だ、だ、だっ、だっ、だっ、だー、だー、ダメだ!俺のもんになんねぇことすら嫌なのに、ナミさんがてめぇの嫁になるとか、それだけは絶対許せねえ!駄目だあああああ!許さん!嫁になどやらん!断固として断る!」
王子がニヤニヤと笑います。
「そうか?あの女のことはまったく考えてなかったが、てめぇがそこまで嫌がるなら悪くねぇような気がしてきた」
そんな王子の意地の悪い笑顔を見て、サンジはそれはそれは大きな溜息をつきました。
「…なんでこんなことに」
晴れ空に青い眼を細め、
「うっかりドレスなんか着せられたばかりに、ホモに惚れられちまうなんて…」
眩しそうに見上げますと、
「顔がいいのも考えもんだぜ…。レディのみならず男までも、俺はなんて罪な男なんだ…」
溜息と一緒に小さく呟きました。
「…顔がいい?いや、ホモって誰のことだ?」
返事はふうと、また溜息で返しました。すると、王子は鼻先がつかんばかりに顔を近づけて、鬼も竦むような目で睨み、大声で怒鳴りました。
「俺を勝手にホモあつかいすんな!」
「うそつけ!ホモだから俺と結婚してぇんだろうが!」
「アホ抜かせ!てめぇに求婚した覚えはねぇ!嫌なら自分で断れといってるんだ!その無駄口ばっか叩く口を使え!てめぇでどうにかしろ!俺に振るな!」
「阿呆め!どうにか出来るもんならとっくにしてるわ!」
「なら、自分の不甲斐無さを恨め!この無能がっ!」
「無能はてめぇだ!この役立たず!唾を飛ばすな、汚ねぇ!ホモがうつる!」
サンジはひとしきり怒鳴ってから、ふと冷静な目で王子を見つめました。当然ながら非常に機嫌が悪そうです。たった今、互いに怒鳴りあっていたのですから、友好的な気配などどこにもありません。でもそんなことはお構いなしに、
「あのさ」
真剣な表情で、ひとつひとつ言葉を区切るように、ゆっくりと話しかけました。
「てめぇんとこに縦巻きの側近がいんだろ?」
「イガラムのことか?」
「そうそれ。あのな、全然話が通じねぇ」
「……」
「なんだろな、あの会話の噛み合わなさは」
「……」
「丁重にお断りしたら、てめぇの生い立ちを教えられた。この世にこれほどどうでもいいことがあるのか、ってなくらい俺にはどうでもいい話だった。だが涙ぐんでたぞ」
王子はムスッとした表情で、ぎゅっと口を閉ざしたままです。
「てめぇが何グラムで生まれたとかさ、生後何ヶ月で歩きはじめたとか、そういやご丁寧にお前の初恋まで教えてくれたっけ」
「初恋?」
サンジがこっくりと頷きます。
「剣術の師範の娘だっけ?男勝りで可愛い娘だったらしいじゃねぇか。さすが師範の娘というか、こてんぱんにやられたんだって?2002戦全敗だって聞いた。お前弱すぎだろ。いや、そんだけ彼女が強いのか」
「くいなのことか?」
「そうそう、そんな名前だった。可愛いのに若くして死んじゃって、やはり初恋は実らないものだとか、そんな話を涙ながらに俺に語るんだ」
「初恋とかわけがわからん。だが、なんでイガラムはそんなことまで知ってやがんだ…」
「いいや、残念ながらもっと知ってる。月夜の晩にこっそり城を抜け出して、剣を交えることを口実に二人は夜な夜な密会していた。二人を見守る大きな満月、ロマンチックな夜、なのに手も握れないような、そんな幼く淡い恋だったと、頬を赤らめながら教えてくれた。それにしても、おっさんが顔を赤らめても可愛くもなんともねぇんだな。初めて知った」
「口実じゃねぇぞっ!なんだその勝手な妄想はっ!」
「俺に怒鳴るな。唾が飛ぶ。ばっちい。俺はそんな話をずっと聞かされただけだ。ただ延々と」
「……っ」
王子は奥歯をぎりぎりと噛み締めました。いいたいことがありすぎて、なのにその不満をどこにぶつけて良いかわからないといった表情です。
「で、話は戻るが、俺はこの縁談を丁重にお断りするたび、奴からこんな話をされる。お断りしてるのに無理やり仕事の引き継ぎをされてるような気分だ」
すると、
「残念ながら無駄だ」
そのまま王子は、また草叢にごろりと寝転がってしまいました。髪と下草が同じ色なので、保護色のように同化して見えます。
「無駄?」
サンジが問いかけますと、
「俺は生まれてから19年やつと一緒にいるが、一度たりともまともに話が通じたことがねぇ」
だから諦めろと、王子はしかめツラで目を閉じました。もう目を開けていることすら面倒そうです。
「…諦めろってのか?」
「ちっ、手間がかかる男だ。だから話が通じねぇイガラムなんかにいわないで、おふくろとかにいえばいいだろうが。あの女の方がまだまともだ」
「おふくろって、王妃さま?ロビンちゃんに相談しろってか?」
「ロビンちゃん?」
王子は不思議そうな表情でサンジをみつめました。王妃がちゃん付けで呼ばれるのを聞くのは初めてですし、いくらまだ若いとはいえ目の前の男よりずっと年上のはずです。自分の母親に『ロビンちゃん』はありなのでしょうか。
そんな王子の複雑な気持ちを知らずに、サンジはひとりうろたえました。
「…いや、それはダメだろ。だって、だって、きっぱりと断って、彼女にがっかりな顔をされたら俺はどうすればいい?結婚が決まってあんなに喜んでんのに、あの美しい顔が悲しんだりしたら、俺は『不束者ですが宜しくお願います頑張ります』なんて口走っちゃうかもしんねぇだろ!?なにを頑張るんだ俺!」
すると、冷たい目で、
「知らん」
素っ気ない口調で王子はまた目を閉ざしました。本当に付き合いきれないといった様子です。
「なにが?」
「知らんが頑張れ」
「ボケ!頑張りたくねぇからいってんだ!いいから考えろ!足掻け!抵抗しろ!このまま結婚するつもりか!嫁は貰うものでなるのは嫌だ!だから考えろ!」
王子は眉をピクピクッと上げて、
「…ったく、マジでうるせぇ!何回もいうが、てめぇのことはてめぇでどうにかしろ!自分のことだろうが!もっと努力しろっ!俺はもういいと言ってんだ!同じことを何回も言わせるな!ちなみに訂正させてもらうが、2002戦全敗じゃなくて、2001戦だ!勝手に負けを増やすな間違えるな!」
大声で怒鳴った後、「邪魔邪魔」、そういってシッシッと手で犬を追い払うような仕草をしてから、くるりとサンジに背中を向けてしまいました。
「だから、てめぇの情報なんかどうでもいいんだって!しかも俺に丸投げかコンチクショー!どうなってもほんとに知らねぇぞ!」
『我が人生最大の汚点である。点が黒くてでかすぎて、消すことも隠すことも出来ない』
後日、王子との挙式について、サンジは日記に短く書き記しました。
つづきます
2009/12.04