12.ひとりのようでひとりじゃない





森の銀杏の樹がまっ黄色になりました。もうすぐ地面まで全部黄色で埋め尽くされてしまうのでしょう。
秋ももうすぐ終わりです。
「野郎共、用意は出来たか?」
コック長の声に皆が大きく返事をしました。
今日は朝から銀杏取りです。昨日は森できのこ狩りで、一昨日は木の実を拾ってと、ここのところコック達は冬に備え忙しい毎日を送っていました。
サンジも皆と一緒になって銀杏を拾い集めます。そして陽が高くなり両手のバケツがいっぱいになって、土の中に銀杏を埋めた後、サンジはひとりその場を後にしました。
臭います。
身体からぷんぷんと銀杏の臭いです。どうお世辞にもいい匂いとはいえません。
早く靴を取り替え、風呂に入って服も着替えねば、こんなに臭くては何処で何をしてたのかと城の者から怪しまれるやもしれません。特にイガラムが。と、急ぐサンジの前に当のイガラムがやってきました。
こういうことは世の中ままあることなでしょうか。思わず己の運のなさを呪いたくなるような、そんなサンジの気持ちなど知る由もないイガラムはずんずん近寄ってきます。
「おお、ちょうどよいところへ。今部屋に伺おうかと」
「…悪ぃ。俺急いでるもんでさ」、ずずっと後ずさり、その場を離れようとしますと、
「何故逃げられるのです?」、様子を怪しんだイガラムが進路を塞ぎました。
「…いやいや逃げちゃいねぇって」
「またハゲでも出来ましたか?」
「いやいやいやいや」
「ならば少しばかりお時間を」
「だから急いでるっていってんだろ」
等とやってる間に二人が手を伸ばせば届く距離まで近づいたとき、イガラムは顔をしかめて鼻を摘みました。

「…すまん。さっき銀杏踏んじまった…」
大丈夫、本当のことです。嘘はついていません。ただ少しばかり説明が不足しているだけです。
妙にバツの悪そうな顔をするサンジからイガラムが少し離れました。きっと臭いからでしょう。
「…それで今からお着替えを?」
サンジが頷きます。
「…どうして銀杏なんか…。もしやお散歩で外までいかれたんですか?」
話が面倒な方向にいきそうなのを感じるや、
「いやさ、ベチャーってもろに踏んじまって、これが臭せぇのなんの」
片脚をあげ、その靴裏をイガラムの顔面に突きつけますと、顔を背け大きく仰け反り嫌がるのを見て急いでその場を離れました。
その背にイガラムが問いかけます。
「実は一昨昨日から王子のお姿をお見かけしませんが、まさかお城から出かけられたとか?なにかご存知でしょうか?」
サンジの足が止まりました。


この城に来てもうすぐ数ヶ月になります。同性同士どうした因果か互いに望まぬ結婚をさせられ、今では同じ屋根の下の同じベッドで寝起きしておりますが、これまでに3回程、王子の消息がわかなくなったことがあります。
いいえ、消息などと大袈裟なものではありませんし、いつも翌日になると何もなかったような顔で戻ってくるので気にしたこともありませんでした。
何処で何をしてるのやらと、あまり深く考えもせずに、ただひとつ気になることがあるとすれば、顔や身体に傷を負って戻ってきます。
それについて、訊いたこともなければ説明されたこともないので放ってありますが、ただの迷子でははないだろうと思っていました。
そしてサンジは嘘をつきました。
「いや、ふつーにいるけど。目障りなくらい」
「へ?そうでしたか」
目をぱちくりさせつつ、疑いもせずに、
「なら、ただ擦れ違いになっていただけですね。いえ、ここのところお会いしてなかったもので、お引止めして申し訳ない…」
ホッとしたような顔で、
「あ、早くお着替えされたほうがよろしいかと。王族たるもの、日頃より身嗜みに気を配らないとなりません。そのにおいは臭すぎます」
イガラムが立ち去りますと、その場にはサンジの呟きが残されました。
「………身嗜みって、てめぇんとこの王さまはいつもパンツ一丁じゃねぇか」



その日は夜になっても王子は戻ってきませんでした。
これで3日帰ってこないことになります。今までなかったことですが、どこかで迷子になっているのでしょうか。または王子に問題が生じたのでしょうか。嘘なんかつかずにイガラムに報告したほうが良かったのでしょうか。でも今考えてもしょうがないだろうと、サンジは大きなベッドの真ん中で大の字になりました。
いくら手足を大きく広げても端に届かない、そんな大きなベッドを今夜も独り占めです。
「…ほんと、城もでけぇがベッドまででけぇ。こんなに広いの必要ねぇよな。ひとりだしさ」
王子がいない所為か、広いベッドが倍以上広く感じます。そしてサンジは手足を丸めて、いつものように横向きで寝てしまいました。
翌日のことです。
サンジは朝早くから近くの森まで出かけました。
今朝は急に冷え込んで今年初めての初霜が降りたからです。そう、この寒さで一気に甘みが増した冬苺が見つかるかもしれません。その甘さたるや、ジャムにしても砂糖がいらない程で、実は継母の好物でもありました。
ガサガサと低い樹木を掻き分け、森の奥まで進んでいきますと前方からなにやら近づいてくる気配がします。
こんな朝早く、こんな森の中で散歩する物好きな人間なんかいないでしょう。もしかすると野盗か、または熊や狼などの獣か、どちらにしても向こうから襲ってくるならそれに応戦するだけです。近づく気配にサンジが草薮を見据えますと、その向こうから馬がやってきました。
「馬?」
それはそれは立派な馬が誰も乗せずに、何かを訴えるようにブルルンと嘶きます。その背を見てサンジが大声をあげました。
「おい!?どうした!?なにがあったんだ!!」
誰もいないわけではなく見えなかっただけでした。馬の背には王子が担がれ、鞍や馬には赤黒いものがべったりと付着しています。それは大量の血でした。
「お前、もう死んでんのか!返事しろっ!」
背中を揺すると、王子の目がゆっくり開いて、
「……大声だすなボケ…。腹に響く…」
呻きながら腹を押さえました。どうやら腹部にひどい損傷を負っているようです。無造作に巻かれた包帯の隙間から生々しい傷が見え、包帯も服も血が滲んで、かなり深手の損傷と出血なのは確かなようです。

「……城のやつらは呼ぶな。………イガラムには…絶対言うんじゃねぇぞ…」
途切れ途切れに呼吸しながら、苦しそうに訴えました。
「は?言うなって、その腹の傷…」
「縫った……もう大丈夫だ…」
「誰が縫ったんだ?」
訊けば、
「自分で縫った」との返事に、さすがにまた怒鳴って、
「だああああ!自分で縫ったとか、お前どんだけバカなんだ!裁縫もろくにしたことねぇくせに!縫い目ガタガタだぞ!自分の身体なのにそれでいいのか!」
そしてサンジはおもむろに王子を肩に担ぎました。
「…うっ」
かなり辛そうです。ですがそれどころではありません。
「イガラムに知られたくねぇなら我慢しろ。馬で城まで乗りつけるわけにゃいかねぇ」
すぐさま馬を近くの木に繋ぎ、後で迎えにくるからと金に近い栗毛色のたてがみを数度撫でて、その言葉を理解したのか馬がブルルンと鼻を鳴らすと、サンジは王子を肩に背負ったまま城に向かって駆け出しました。





物陰に隠れながらどうにか部屋まで戻り、王子をベッドへと横たえます。
移動中、完全に気を失ったのかもう呻き声すらあげません。血の気のない顔で目を瞑ったままです。呼吸はしてるようなのでまだ死んではいないでしょう。ただ相変わらずひどい出血で、自分の肩も背中までぐっしょりと血で濡れています。
あまり迷っている時間はなさそうです。決断せねばならないこともあるでしょう。たとえそれが王子の意思にそぐわないものだとしても、このままにしておくわけにはいきません。
サンジは出血を防ぐ為に王子の傷口をきつく縛り直して、急いで自分も着替えるとまた森に向かって走り出しました。
王子の馬を近くの川まで連れていき、こびり付いた血をざっと洗い流し、城の近くで手綱を放しました。おそらく自分で厩舎まで戻っていくだろうとサンジは考えました。あの王子を背負ったまま城まで戻ってくるような賢い馬なのですから、きっと自分の取るべき行動を理解しているはずです。
その帰り道のことです。城の近くで変な生き物を見ました。
それはどう見ても人間ではないけれど人間のように見えます。
外見的にはタヌキです。蹄もあります。
でもピンク色の帽子を被って、慎ましくもパンツまではいて、しかも二本足で立っていました。
片手に籠らしきものを持って、小さな蹄でなにやら草を摘んでいます。かなり人間臭い動作です。
「…あ」
サンジの小さな声に、その生き物は身をビクッと震わせ、
「…お前もしかすると」
声を掛けると籠を放っていきなり走り出しました。
「待てっ!待て待て待て!!」
その後をサンジが追いかけます。
「なんで追いかけてくるんだ!!」
「うおっ!なんだ!?たぬきがしゃべった!!」
「だから追いかけてくんなって!!」
「てめぇが逃げるからだろうだがあああああ!!待てやこらっ!!」
「うわあああああ!怖ぇえよドクトリーヌ!!」
涙目で逃げる生き物をどこまでも追いかけ、ついに城の中庭で捕らえますと、
「……余計な手間取らせやがって…」
怯えるたぬきを正面に見据え、サンジが話しかけました。
「お前あれだろ?その青っ鼻。たしかあの婆さんがいってた…」






人目を忍んで部屋に招き入れますとたぬきは血だらけの王子を見て叫びました。
「ギャーーッ!ひどい怪我だぞ!どうしたんだこれ!!」
医者医者、医者を呼ばないと、そう喚くたぬきは、実はこれでも医者のはしくれでした。王家専属医師であるドクトリーヌ唯一の弟子で、しかもたぬきではなくトナカイです。
「大丈夫か?」
処置を終え手を洗うトナカイに訊きました。王子はずっと寝たままで意識がありません。死んではいないでしょうが、はたして治るのか。自分で連れて来ておいてなんですが、しかも治療したのはたぬきに似たトナカイなのです。安心できるものが何ひとつありませんが、
「腸が飛び出なくてよかったよ。戻すの大変だからね」
さすが医者です。そんな怖いことをさらりといって笑いました。
「半端ねぇ出血だったぞ」
サンジが訊くと、心配ないといわんばかりの顔で、またエッエッエッと笑います。
「うん。駄目な場合もあるけど王子はきっと大丈夫だ。もともと血の気が多くて身体も丈夫だろうな。体力が回復すればそのうち意識も戻ると思うよ」
どうやら最悪の事態にならずにすみそうです。サンジはトナカイに「すまんが他言無用で頼む」そういって「…ったく。手間かけやがって」寝たままの王子を横目で見て、安堵の溜息を漏らしました。ホッとしたような忌々しいような、かなり複雑な心境です。
となると、残りの問題はイガラムです。
王子が回復するのにどれくらいの時間を要するのかわかりません。後で王子がこってりとお灸を据えられるのはかまわないとして、とりあえず1日2日は誤魔化さなければならないでしょう。
「…嘘なんかつくもんじゃねぇな」
ふとついてしまった嘘をサンジは後悔しました。王子を庇ってやる義理などどこにもなかったのですから。



その日の午後のことです。
厨房に行くこともできず、サンジが部屋でお茶を飲みながらレシピをノートに書き留めておりますとノックする音が聞こえてまいりました。そしてサンジは上着を脱ぎ捨て、ネクタイを外しました。
「あ、いらっしゃったのですか。いつもご不在がちですのに。いえ、実は王子のお姿がまだ見当たらないのですが、本当にお城にい…」
長引きそうなイガラムの話を遮って、
「いる。つうか今部屋にいる」
「お部屋にですか?」
サンジは自信を持って大きく頷きました。
「あ、ではちょっと王子をお呼びしてもらってよろしいですか。いろいろお話が」
「あのさ」
そういって、サンジはイガラムを見ました。
「やっぱ縁があるんかな。いつも喧嘩ばっかしてんだけどさ、実はそんなに仲が悪いわけじゃねぇんだ。同性だし歳が同じだから互いに遠慮がねぇつうか」
「…は?」
「でさ、奴が今なにしてるかってえと、これが寝てんだよな」
「寝てる?もう?いえ、いつも居眠りばかりされてますけど…」
「疲れきって寝てるみたいな?ホントは俺の方が疲れきって二度寝してぇくらいなんだが、朝っぱらからとんでもねぇことさせられてさ」
「とんでもないこと?」
話が見えずに、イガラムが目をぱちぱち瞬かせますと、
「だから、たまには二人だけで朝から晩までゆっくり過ごしてぇなぁとか。結婚したからって何処に旅行いったわけでもねぇから、とか考えたら変かな?男同士なのにおかしいか?」
するとボッと変な音がしました。
見ればイガラムの顔がありえないくらい真っ赤です。目線を逸らし、ゴホンとわざとらしい咳をひとつすると、
「……き、気が回りませんで大変失礼しました。ならば用件は後日ということで」
その場からギクシャクと歩き始めました。そして途中一度振り返りますと、
「あ、紙に不足はございませんか?」
「紙?まだストックならあるが」
「……いえ、余計な心配をしてしまいました。お疲れのところ重ねて申し訳ない…。それでは…」
そのままロボットのような動きで廊下を歩いていきました。


「顔を赤らめるな顔を。なに想像してやがんだアホ。なんだ紙っちゃ」
あえて誤解させるような言い回しをしておきながらサンジは文句をいいました。ありもしない変な想像をされるのはやはり気分のいいものではありません。
でもこれで暫くは大丈夫でしょう。明日のことは明日の状況でまた考えればいいのです。
夕餉の時間になって、サンジは自分の分を部屋に運びました。
大きなベッドにはまだ王子が寝ています。そこに御飯を運んで、食べ終わったらごろごろしながら食後の紅茶を飲んで、気が向けばレシピを書いたり本を読んだりしました。意外と快適なベッドライフです。
温かいお風呂にゆっくりと浸かり、そしてまたベッドに戻りました。
どれ、と王子の様子を伺いますと、血の気が戻ってきたようで、顔にほんのり赤味がさしていました。呼吸も安定しているようです。眠りっぱなしですがおそらくもう心配はないでしょう。
その隣でサンジは目を瞑り、小さく呟きました。

「…り。林檎」
「ご。五色春雨」
「め、め、雌鳥」
「…また『り』かよ。り、り…」

子供の頃、まだ継母や姉が来る前のこと、父が不在がちでひとりで過ごすことが多かったとき、たったひとりの眠れない夜はいつも一人しりとりをしました。眠りにつくまで食べ物でしりとり遊びです。

「…り、栗鼠菜」
「な、南京寒、んじゃなくて、南京漬」
「け、けーけー、毛々蟹」

実はその癖が今でも残っています。父も継母も姉も、もちろん王子も知らない自分だけの、入眠前の儀式です。大人になってからは口に出さずに、いつも頭の中でしりとりをしていました。ですが今夜は別です。隣で王子が寝ていますけど、おそらく目を覚ますことはないでしょう。ならばと、久しぶりに声に出してみました。
ひとりでしりとり。ひとりではないけれど、いるけどいないも同然の王子に気遣う必要もなく、ひとりのようでひとりじゃなくて、

「に、虹バナナ…」
「な、茄子瓜…」
「…り、り…クソが…また『り』か……」

子供のときのように声に出してしりとりをしていますと次第に意識が朦朧としてきて、そしてサンジは深い眠りの世界に入っていきました。





朝からとてもいい天気でした
寒さの訪れとともに、この地方は曇り空ばかりになります。春までずっと白い雲に覆われてしまうのです。透きとおった冷たい空気、そんなひんやりした朝日の中で小鳥達の声が聞こえてきました。
王子は目を覚ますと眩しそうに目を細め、そして毛布の中でうとうとまどろんでいるサンジに、背後から、
「……腹減った」と訴えました。
「…ようやく目ぇ覚ましたかと思えば腹減ったか…、ったく…」
そういいつつ、なかなか毛布から出ようとしません。きっと寒いからでしょう。毛布に包まったままごろんと寝返りを打ちました。
「……酒飲みてぇ」
「そらふつーにアウトだ。腹怪我してるし。腸が出てたら飲み食いどころじゃなかったんだぞ」
「なら酒だけでもいいからよこせ。何か腹に入れねぇと…」
「無理だっていってんだろ。まだ痛むくせに。ちっとは我慢しろ」
「酒は消毒になんだアホ」
「なるかバカ。ったく朝っぱらからうるせぇな。食いモンのことしか頭にねぇのか」
ベッドの中で向き合ったままそんなことを言い合って、サンジはようやく起き上がりました。
服を着替える後姿に王子が話しかけます。
「お前が運んだのか」
「そうだ。王子さまをお姫さまだっこで運ぶなんざ珍しい体験させられちまった。本物のお姫さまならともかく、てめぇなんざもう二度とお断りだ」
「お姫さまだっこだァ?ふざけんな。荷物のように肩に担ぎやがっただろうが。腹が肩に当たって痛ぇのなんの。雑に扱いやがって」
「なんだ覚えてたんか」
サンジがケラケラ笑いました。
「おい」
「ん、なんだ?」
カフスをパチンと止め終わって、上着を手にサンジが振り返ります。
「ミミィでもかまわん」
「…あ、ミミィね…、そうかミミィか……あるか…な……?」
「なければ芋のやつ、あれでもいい」
「わかった。だがそれはもう少し後だ。まずは消化が良さそうなのにすんぞ」
「おい」
また王子が声をかけてきます。
「ニジバナナってどんな食いモンだ?」
サンジの心臓がドキッと音を立てました。
「虹バナナ?お前どこでそんなの…」
「ナスウリは?食ったことねぇが俺が知らないだけか?」
「……茄子瓜って、てめぇまさか起きてやがったんか…」
「起きてた?いつのことをいってる?ただふとそんな単語が頭に浮かんだだけだ。チクショーまだ腹が痛ぇ…」
「なら食わねぇ方が」といいかけたのを遮って、
「ゴシキハルサメってのは鮫の肉か?お前そんな名前の食いモン知ってるか?痛くてかなわん…、だから食わなきゃなんねぇんだ。いいから旨いもん食わせろ」
同じことを訴えます。
そしてサンジは「……寝て食って治すんか」小さくひとりごとを呟きますと、
「厨房にいってくる。待ってろすぐに戻る。またここで飯を食うぞ」
そう言い残して部屋を出て行きました。


虹バナナ、五色春雨、茄子瓜、いずれも実在する食べ物ではありません。当時は子供だったので知っている単語があまりにも少なくて、しかも食べ物とか限定があればなおさらで、だから数を補うために空想の食べ物を考えました。
ひとりしりとりを途切れさせない為に、自分で考えたものが五色春雨や虹バナナです。
そんな空想上の、ずっと自分だけの物だったのに、それが王子の口から出てくると気恥ずかしいような照れ臭いような変な気分です。それに後押しされるように、サンジは足早に厨房へと向かったのでした。








ゾロとサンジの友情SSではないはず。12話まできてこの不甲斐なさ。それでもまだ続きます

2010/04.27